令和4年度筑波大学理工学群工学システム学類編入試験の内容をまとめます。今年は受験者が50人程度で合格者が12人いたので、倍率は4.0〜4.5倍と思われます。
工学システム学類は数学物理200、英語100、面接200の合計500点満点(応用理工学類とは配点が違うので注意)で評価され、面接の配点が高いのが特徴なので面接もキチンと準備したほうが簡単に合格に近づくと思います。TOEICは730が満点(応用理工は860?)のようなので早めに片付けて数学物理に集中しましょう。
受験対策のためにやったことなどはこちら
試験前日
多くの受験生が宿泊するホテル日航つくばに宿泊しました。試験当日はつくば駅から路線バスで試験会場に向かうことになると思うのでつくば駅に近いここはオススメです。筑波はキャンパスが広いので前日に路線バスの乗り方や試験会場までの行き方を確認しておいた方がよいです。
学力試験
数学物理2問ずつを150分ぶっ通しで解く試験なので長時間座り続けるケツが必要です。許容物に目薬があったのがうれしかったです。
数学は例年より簡単でした。工学システム学類はベクトル空間が良く出る印象でしたが、H31年度試験から応用理工学類と問題が統一され、それ以来線形代数は固有値問題だけです。ただ、今年はH31から一度も出題されていなかった複素関数が出てきたので来年の問題が予想できません。
物理に関しては力学は例年よりかなり簡単でしたが、電磁気は過去問にほとんどなかった誘電体の問題が出て終わりました。
これは余談ですが、応用理工を受験した友人の問題用紙を見たら工学システムの問題とフォントが違ったので、部分的に共通問題なんてことが今後あるんじゃないかと思います。
英語
TOEICを提出するだけです。795点を出して10割
数学
数学1:小問集合
複素関数の問題を落としました。他はOK。7割
数学2:2次形式
2次式から対称行列Aを求め固有値固有ベクトルを求め正規化し対角化し座標変換し図形を描くだけの、いつものやつ。とか言って座標回転逆でした。アホです。8割
物理
物理学1:段差を登る円盤
円盤の慣性モーメントの導出が今年も出ました。筑波大は円盤や球体の慣性モーメントを導かせるのが本当に好きみたいです。平行軸の定理から段差の角まわりの慣性モーメントを出し、運動方程式を立て、段差をのぼる初速の条件を求めました。10割
物理学1:誘電体の問題
誘電体はマジで対策してませんでした。序盤に点電荷が3次元空間につくる電界を求める問題が2つあったのでそれはきちんと拾いました(誘電体勉強してなくても取れる)。それ以降は勘で埋めましたが、完答した友人と解き直しをしたところちょいちょい当たってて草 6割
面接
面接官は2人でした。番号の若い順に呼ばれて、面接の待ち時間はスマホを触っていても問題ありませんでした。ほぼ全員スーツでした。
<志望理由を2分程度で>
→エー2分!?となって、尺を考えながら準備していたものを伸ばそうとしたら何言ってるか分からなくなりました。この世の終わりみたいな日本語の文法だったと思います。つくばという学園都市に憧れがあること、IIISという睡眠の研究機関があることを浅く後付けで言ったので第一印象はかなり悪かったかも。行きたい研究室の先生の名前を出して生体計測に関して研究したいことを言いました。<自己アピールや、過去に製作したものについて2分程度で>
これも2分!?になって頭が真っ白に。健康に気を付けるのがうまいですとか意味わからんことを言ってしまいましたが、そこから生体計測、睡眠研究に興味あるアピールに繋がりました。過去に製作したものについては4年次の授業で作ったものについて言いました。この過去に作ったものを聞くのは今回で3年連続(それ以上かもしれない)となったので来年度以降も聞かれる可能性が高いです。
<試験の出来>
数学1・数学2・物理学1・物理学2の順に、7割・8割・8割・6割と言いました。他の体験記を読むと試験の出来を聞かれることはよくあるようで、ここでは試験の反省をしているかどうかを見られていると思います。解き直しをしたかどうか聞かれることも多いようなのでやっておいたほうがいいです。面接官の手元に試験問題があるのが見えたので、解き直してきたアピをするために各問題の内容に触れながら試験を振り返りました。
<雑談>
- 創作を通して得られたものは?
- なんで睡眠に興味がある?
あとひとつ何かについて話しましたが忘れました。かなりフランクに会話したのは覚えています。
<併願校>
都立大と農工大を受けたことを言いました。絶対聞かれると思っていた大学院に進学するか?という質問がここまでなく、確実にこの質問で面接が終了する流れだったので、卓越大学院プログラムに進学したい(大嘘)ことを伝えました。これを言ったら面接官がメモをとっていたので何かあります(適当)。
以上で面接は終わりで、合計8~10分くらいだったと思います。
結果
合格でした。英語で満点を取れていたこと、面接の対策をしっかりしていたのが良かったと思います。過去問とその答案を譲ってくださった先輩、興味のある研究に関して相談に乗ってくださった先輩、みなさんのサポートがあっての合格です。本当に感謝です。
2022年10月8日追記
開示きました。配点変わってました。
英語60点満点なのはほぼ確定ですが、面接数学物理の配点は何もわかりません。同期の点数を聞く限りTOEIC730で満点になりそうです。
質問はお気軽に! Twitter@whiteofdedenne